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【環球異見・中国、習近平政権長期化へ】ルモンド(フランス)「西欧の『民主化幻想』葬った」

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【環球異見・中国、習近平政権長期化へ】
ルモンド(フランス)「西欧の『民主化幻想』葬った」

習近平国家主席=5日、北京の人民大会堂(共同) 習近平国家主席=5日、北京の人民大会堂(共同)

 中国では毛沢東の長期政権、さらに文化大革命の悲劇を踏まえて、権力の集中過多を防ぐ集団指導体制が生まれたと紹介した上で、「習氏はこの賢明な教義と決別しようとしている。中国を民主化するどころか、彼の行う改革はすべて不透明な権力集中へと向かっている」と断じた。また、「西欧民主主義国に対し、習氏やロシアのプーチン大統領の際限なき強権主義は、経済開放が民主化をもたらすという東西冷戦後の幻想を葬り去ってしまった。深刻な問題はさらにある。これらの政権が世界にもたらす真の危険は、彼らが力ずくで示すナショナリズムにある」と警告した。

 5日付仏紙フィガロは論説記事で、西欧には中国への「誤算」があったと嘆いた。「西欧では、中国が資本主義への転換で市場経済へと進めば、必然的に法治国家となり、民主主義を受け入れると考えられていた。習氏はそんな幻想を葬り去った。資本主義や技術革新で、中国は民主主義を確立するどころか、民主化を装った独裁主義を強めることが示された」と記した。

 さらに、「中国は世界貿易や金融決済に加わっても制度に賛同せず、西欧の価値に正面から異議を唱える。国力の著しい増強で世界の安定に寄与するどころか、米国に対抗して主導権をつかもうとする」と警戒感を示した。「習体制の中国が米国との技術、軍事、戦略競争に突き進めば不安を招き、習氏の権威を高めた国際主義すら脆弱(ぜいじゃく)にしてしまう」と米中対立の悪化を懸念した。(パリ 三井美奈)

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