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【河崎真澄の緯度経度】習近平指導部、マネーパワーを武器に「中英共同宣言」反故の動き

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【河崎真澄の緯度経度】
習近平指導部、マネーパワーを武器に「中英共同宣言」反故の動き

香港・ワンチャイで、司法官の退陣を求め街頭行進するデモ隊=2月(共同) 香港・ワンチャイで、司法官の退陣を求め街頭行進するデモ隊=2月(共同)

 1997年7月に英国から中国に主権が返還された香港。その民主的な選挙制度は、80年代前半に最高実力者、鄧小平氏とサッチャー首相を軸に行われた返還交渉の結果、84年12月に北京で交わされた「中英共同宣言」の付属文書で規定された。返還後50年にわたって、香港には社会主義を適用せず、民主社会を変えないとする「一国二制度」導入が最重要の柱だった。

 だが中国は、「香港基本法(憲法に相当)」の解釈権を有しているとの理由から、香港の民主制度をじわじわ締め付け、最近は「共同宣言」まで反故(ほご)にしかねない動きをみせている。11日に投票される立法会(議会)補選もその一例だ。

 香港政府や司法は中国からの圧力を受け、2016年9月の議会選の後、反中姿勢をみせた民主派議員の資格を相次ぎ剥奪。そのうち4議席が補選対象だ。

 補選では、21歳の女子大学生の出馬を「無効」として資格を奪った。所属政党が掲げる「民主自決」との主張まで、基本法に反すると断罪した。公務員で構成する香港の選挙管理委員会が、独裁色を深める習近平指導部に忖度(そんたく)した可能性もある。だが、以前よりも厳格で一方的な資格審査の実施は、中国の露骨な選挙介入の結果とみなされた。

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