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【矢板明夫の中国点描】
全人代の「生きた化石」の政界遊泳術

2012年3月、全人代山西省代表団の分科会で発言する申紀蘭氏(全人代常務委員会の公式サイトから) 2012年3月、全人代山西省代表団の分科会で発言する申紀蘭氏(全人代常務委員会の公式サイトから)

 権力中枢にいた指導者たちが激しく入れ替わり、粛清、復帰、報復…が繰り返される中、「その時の党中央が決めたことを支持する。党と政府に迷惑をかけてはいけない」というのが持論だった申氏は、権力者からみれば、安心できる人物であるに違いない。それが、たった一人だけ奇跡的に議席を守り続けたことの理由になっているかもしれない。しかし一方、申氏は「国民の代表としての自覚は全くない」と改革派知識人から批判されている。

 近年、申氏は常に中国メディアの注目の的になっており、取材に応じて数々の“名言”を残している。

 年金制度について質問されたとき「養老保険金(年金)は社会主義国家でしかもらえない」と語り、その常識のなさが失笑を買ったこともある。また、当局が規制する外国の情報などが簡単に手に入れられるインターネットについて「厳しく管理すべきだ」と主張しており、「インターネットの使用は党組織による許可制を導入すべきだ」と訴えることもある。

 2012年、広東省の新聞、南方都市報の記者から北朝鮮の金正恩氏について見解を聞かれた際に「自立精神のある若者だ。30歳足らずなのに米国と核問題で交渉している。なかなかやる」とコメントしたことが話題となった。

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