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【イラン反政府デモから1カ月】保守強硬派が仕掛けたデモ 日本エネルギー経済研究所・中東研究センター 坂梨祥研究主幹

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【イラン反政府デモから1カ月】
保守強硬派が仕掛けたデモ 日本エネルギー経済研究所・中東研究センター 坂梨祥研究主幹

日本エネルギー経済研究所 中東研究センター・坂梨祥(さかなし・さち)研究主幹 日本エネルギー経済研究所 中東研究センター・坂梨祥(さかなし・さち)研究主幹

 昨年末にイランで発生したデモは、ロウハニ大統領の経済運営に対する抗議が発端だった。発火点の北東部マシャドは、ロウハニ師が2017年の大統領選で争った保守強硬派、ライシ前検事総長の本拠地であり、当初はロウハニ師ら保守穏健派を攻撃する動員デモだった可能性が高い。

 しかし、デモが全土に広がる中で反体制色が強まった。デモを仕掛けた側も想定外だったのではないか。

 デモの中心となったのは貧困層の若者らだ。16年1月以降、イラン核合意に基づき経済制裁の解除が進んだが、地方部は首都テヘランに比べ恩恵が薄く、特に若い世代は閉塞感を強めていた。デモ後、最高指導者のハメネイ師が国民の不満に理解を示す発言をするなどしたのは、体制維持へ国民の懐柔が必要だと認識している表れだ。

 一方、強硬派が今回のデモを仕掛けたのは、ハメネイ師の後継争いをにらんでのことだとの見方もある。

 1989年に死去した初代最高指導者、ホメイニ師の後を継いだのは、当時大統領のハメネイ師だった。仮にロウハニ師の任期中にハメネイ師にもしものことがあれば、ロウハニ師が有力後継候補となる可能性があるため、強硬派が同師の失墜を狙った-というわけだ。(聞き手 大内清)

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