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【国際情勢分析】汚職、強権、民族対立…アフリカの混乱を助長する「自分本位」「コネ社会」そしてバイオレンス

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【国際情勢分析】
汚職、強権、民族対立…アフリカの混乱を助長する「自分本位」「コネ社会」そしてバイオレンス

2017年4月12日、南アフリカ・プレトリアでズマ大統領の汚職疑惑を糾弾するデモ隊(AP) 2017年4月12日、南アフリカ・プレトリアでズマ大統領の汚職疑惑を糾弾するデモ隊(AP)

 ズマ氏は故郷の公邸改修に公金をつぎ込んだとして16年、憲法裁判所から返還を命じられた。改修費の総額は2億4600万ランド(約22億円)で、財務省はプールや家畜の囲いなどを作った費用約780万ランドは返還すべきとの見方を示した。また、新興財閥との癒着疑惑もあり、金権体質には批判の声が上がっていた。

 野党が提出した不信任決議案を与党の協力で何度も乗り切ってきたズマ氏だが、17年12月に与党、アフリカ民族会議(ANC)がラマポーザ副大統領を新議長に選出したことで潮目が変わる可能性がある。ANC議長は次期大統領の有力候補であり、同氏は腐敗したズマ体制を批判して刷新を訴えてきたからだ。19年までの大統領の任期を待たずにズマ氏に退陣を迫るとの観測もある。

 南アは中露などと並んで「BRICS」(新興5カ国)と称されたりもしたが、いまや失業率は20%を超え、経済の低迷が民衆の暮らしを圧迫している。ちなみに、経済面でいえばジンバブエの方がさらに深刻で、少しでもよい暮らしを求めて300万人以上がジンバブエから南アなどに越境したといわれる。

 国家指導者が長年にわたって無法な強権をふるったり、腐敗体質が蔓延したりすれば、しわ寄せは必ず国民に返ってくる。そんな過ちを何度繰り返せば変わるのだろう。アフリカ諸国の情勢をみていると、ため息ばかりが出てきてしまう。(カイロ 佐藤貴生)

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