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【映画深層】コンゴを活写「わたしは、幸福(フェリシテ)」小津映画から受け取ったものを手渡したい

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【映画深層】
コンゴを活写「わたしは、幸福(フェリシテ)」小津映画から受け取ったものを手渡したい

コンゴを舞台にした映画「わたしは、幸福(フェリシテ)」 (C)ANDOLFI - GRANIT FILMS - CINEKAP - NEED PRODUCTIONS - KATUH STUDIO - SCHORTCUT FILMS / 2017 コンゴを舞台にした映画「わたしは、幸福(フェリシテ)」 (C)ANDOLFI - GRANIT FILMS - CINEKAP - NEED PRODUCTIONS - KATUH STUDIO - SCHORTCUT FILMS / 2017

 世界中の映画がやってくる日本でも、アフリカの今を見つめたアート作品となると、さすがに珍しいのではないか。12月16日公開の「わたしは、幸福(フェリシテ)」は、中部アフリカのコンゴ民主共和国で撮影されたフランス・セネガル・ベルギー・ドイツ・レバノン合作で、今年のベルリン国際映画祭では最高賞に次ぐ審査員大賞に輝いた。来日したアフリカ系フランス人のアラン・ゴミス監督(44)は「この映画をきっかけにアフリカの文化に興味を持ってもらえるとうれしい」と話す。

雑然とした街頭に森の中のオカピ

 映画の主人公は「幸福」を意味する名前の女性、フェリシテ。コンゴの首都、キンシャサに住む彼女は、幼いときに一度死んだものの棺の中で生き返り、フェリシテという名前に変えられたと聞かされていた。

 だが現在は幸福とは縁遠い暮らしをしている。夫と別れ、バーで歌うことで一人息子を養っているが、生活は楽ではない。ある日、愛する息子が交通事故で重傷を負い、手術代を手に入れようと、なりふり構わず見ず知らずの金持ちの家を訪ねるが…。

 フェリシテが駆けずり回る雑然とした街頭やバーの人いきれなど、キンシャサの騒々しい側面が描かれる一方、真夜中の森をさまよって水に入り、オカピと出会うという静寂に包まれた幻想的な映像が、随所随所に現れる。音楽も、コンゴを代表するカサイ・オールスターズによるにぎやかなバーの場面とは対照的に、宗教的な音楽を奏でる合唱とオーケストラが何の脈絡もなく登場する。

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