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【映画深層】貴重な建物の修復の一助に 「ル・コルビュジエとアイリーン 追憶のヴィラ」

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【映画深層】
貴重な建物の修復の一助に 「ル・コルビュジエとアイリーン 追憶のヴィラ」

映画「ル・コルビュジエとアイリーン 追憶のヴィラ」の1場面(C)2014 EG Film Productions / Saga Film(C)Julian Lennon 2014. All rights reserved. 映画「ル・コルビュジエとアイリーン 追憶のヴィラ」の1場面(C)2014 EG Film Productions / Saga Film(C)Julian Lennon 2014. All rights reserved.

 「映画のおかげで修復作業も進んだし、たくさんの人が訪れるようになった。作品自体にも非常に満足しています」。アイルランド国立博物館のキュレーター(研究員)、ジェニファー・ゴフさん(42)は、来日インタビューに笑顔で語った。映画とは、10月14日公開のベルギー・アイルランド合作「ル・コルビュジエとアイリーン 追憶のヴィラ」(メアリー・マクガキアン監督)のこと。主人公でアイルランド出身の女性建築家、アイリーン・グレイ(1878~1976年)が手がけた「E.1027」という貴重な家が、撮影に使われている。

才能に嫉妬したル・コルビュジエ

 映画は、E.1027をめぐるグレイと近代建築の巨匠、ル・コルビュジエ(1887~1965年)との複雑な関係を軸に展開する。地中海に面した南仏のリゾート地、カップ・マルタンにたたずむこの建物は、1920年代にグレイが、恋人の建築評論家、ジャン・バドヴィッチと暮らす別荘として設計した。ル・コルビュジエが提唱する「近代建築の5原則」を具現化しており、当初はル・コルビュジエも絶賛していたが、やがてその感情は嫉妬へと変わる。グレイの許可なく内壁にフレスコ画を描いたことから、2人の間は修復不可能となってしまう。

 そんな実話を基に、北アイルランド出身のマクガキアン監督は、流れるような語り口と芸術性あふれる映像美で織り上げる。グレイ研究の第一人者でもあるゴフさんがマクガキアン監督の訪問を受けたのは、監督が脚本に着手する1年ほど前のことだった。

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