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【北朝鮮危機・私はこうみる】北ミサイル「グアム方面に飛べば、米は迎撃せざるを得ない」 渡辺靖・慶応大教授

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【北朝鮮危機・私はこうみる】
北ミサイル「グアム方面に飛べば、米は迎撃せざるを得ない」 渡辺靖・慶応大教授

慶応大学・渡辺靖教授 慶応大学・渡辺靖教授

 今回の北朝鮮の弾道ミサイル発射は、6回目の核実験を受けた国連安全保障理事会による制裁決議の採択から、間を置かずに行われた。約1週間という異例の早さで取りまとめられ、国際社会の総意ともいえる制裁決議にも「自分たちはひるまない」という姿勢を示そうとしたのだろう。

 ミサイルは米領グアムを射程に収める飛距離で、決議採択を主導した米国を牽制する意図は明白だ。一方、グアム方向ではなく、前回と同様に北海道上空を通過させ、米国に配慮して一定の抑制を保ってもいる。

 米国民はこれまで、米本土に対する北朝鮮の核攻撃への危機感は薄かった。トランプ政権でも駐韓大使の選任が遅れるなど、差し迫った脅威だとの受け止め方がみえにくかったが、3日の核実験後は、想定以上の核ミサイル開発の進展ぶりから、安全保障上の脅威だとの明確な認識を持つに至ったようだ。

 そのためトランプ大統領にとっては、国内世論の面からも、北朝鮮問題で弱腰の対応はとれない。仮にグアム方面にミサイルが飛べば、迎撃せざるを得ないだろう。

 対北政策をめぐり米政権内からは、軍事攻撃を含めた「すべての選択肢」が検討されているとのメッセージが出されてはいるが、全体的な手詰まり感は否めない。さらなる経済制裁のほか、北朝鮮と国交を持つ国に外交断絶を働きかけるといった国際圧力を通じて、北朝鮮が根負けするのを期待するというのが、当面の展開となるのではないか。(聞き手 塩原永久)

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