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北朝鮮と平行して中東で新たな危機 米は二正面対応迫られる?

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北朝鮮と平行して中東で新たな危機 米は二正面対応迫られる?

8月19日、ヒズボラが公表したシリアでの戦闘の様子。ヒズボラの戦闘力の高さは、イスラエルにとって脅威となっている(ロイター) 8月19日、ヒズボラが公表したシリアでの戦闘の様子。ヒズボラの戦闘力の高さは、イスラエルにとって脅威となっている(ロイター)

 イスラエルのネタニヤフ首相は8月末の記者会見で「イランはシリアを軍事拠点化している。狙いはイスラエル殲(せん)滅(めつ)だ」と述べ、ヒズボラの背後にイランがいると断定した。政府は次の対ヒズボラ戦争は事実上、イランとの戦いになるとみている。

 イランはなぜ、イスラエル攻撃をにらむのか。

 ヒズボラ指導者、ナスララ師の言葉が示唆的だ。「イスラエルがシリアやレバノンを攻撃すれば、アラブやイスラム圏から何万という戦闘員が結集する」と述べ、次の軍事衝突を「イスラエル対イスラム教徒」の構図にする意図を明らかにした。イランは現在、スンニ派盟主サウジアラビアを中心とした「イラン包囲網」への対処を迫られており、対イスラエル戦線を開くことで外交上の孤立を打開したいのだ。

 緊張の高まりには、米国のトランプ政権にも責任がある。2015年のイラン核合意を「悪い合意」と批判し、サウジ主導の包囲網を後押ししたことで、イランの危機感をあおった。トランプ大統領は7月、レバノンのスンニ派ハリリ首相との記者会見で「ヒズボラは地域の脅威。イランの利害で動く」と述べた。これがさらに、イランとヒズボラに「米国が本格介入する前に決戦」という気持ちを強めさせた。

 中東はシリア内戦、イエメン内戦と、現時点でもひどく血なまぐさい。トランプ政権は目下、北朝鮮危機に追われているが、新たな中東紛争が加われば、一層の外交の混乱は避けられない。

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