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【湯浅博の世界読解】対北朝鮮制裁は本当に「過去最大」だったのか? 中国は時間稼ぎに成功した

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【湯浅博の世界読解】
対北朝鮮制裁は本当に「過去最大」だったのか? 中国は時間稼ぎに成功した

トランプ米大統領、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長(いずれもロイター=共同) トランプ米大統領、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長(いずれもロイター=共同)

 気まぐれなトランプ大統領も、中国に「彼らは何もしていない。口だけだ」として、それまでの中国称賛をのみ込んでいる。北の制裁逃れを助けながら、対話外交で言い訳しようとする中国へのいらだちである。

 共和党保守派には、ボルトン元国連大使のような主戦論者もいるが、体制転換の手段は軍事行動だけではない。

 米紙ウォールストリート・ジャーナルの社説は、まず北朝鮮の銀行をドルの金融システムから遮断することを挙げる。トランプ政権が開始した中国の銀行、企業に対する制裁の拡大強化だ。次に、金一族の犯罪を北の上層部や国民に知らせ、政権転覆を誘いかける。そして、北が発射実験する大陸間弾道ミサイル(ICBM)を洋上で撃ち落とし、これ以上の開発を阻止する。

 特に米国の金融制裁の有効性は、過去のケースで実証済みである。中国にとっては、4大銀行のひとつ、中国銀行にまで制裁が及ぶことになれば、ただでさえ厳しい中国経済が失速しかねない。

 逆に、北のICBM開発阻止が失敗する場合は、日本にとって米国による拡大抑止が機能しなくなるという深刻な事態を迎える。米国が東京を守るために、ニューヨークを犠牲にすることができなくなるという悪夢だ。

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