産経ニュース

ニュース 国際

記事詳細

更新

【主張】
劉暁波氏死去 これが中国の人権弾圧だ

 末期のがんで闘病していた中国の民主活動家、劉暁波氏が死去した。あえて中国国内に踏みとどまり、人権など普遍的価値の実現を訴えた不屈の生涯を悼む。

 劉氏は中国共産党の一党独裁終結を掲げ、言論の自由などをめざす「08憲章」を発表して「国家政権転覆扇動罪」に問われ、長く投獄されていた。

 獄中で受賞したノーベル平和賞は、非暴力で基本的人権を求める劉氏の実践を評価した。

 劉氏の投獄自体が不当であり、末期がんと診断される最近まで遼寧省での収監を続けた中国当局の対応は無慈悲にすぎる。

 信じがたいのは、公安当局が抗議行動を警戒し、劉氏の支援者らを一斉に軟禁下に置いたことである。即刻やめるべきだ。

 家族は高度の治療が見込める北京や国外への移送を求めたが、受け入れられなかった。重篤となってようやく専門医が治療し、米独医師の診察も認められたが、遅きに失した。

 末期の治療は国際社会の批判を避けるためのみに行われたと非難されても仕方あるまい。劉氏は、中国の人権弾圧によって亡くなったのである。

 「法治」の名の下で、「国家安全法」など国民の権利を制限する治安立法が相次いでいる。中国は国際人権規約に署名し、憲法改正で「人権尊重」を明文化したが、現状は全く逆行している。

続きを読む

「ニュース」のランキング