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【湯浅博の世界読解】「トゥキュディデスの罠」のワナ 米中戦争は起きるのか?

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【湯浅博の世界読解】
「トゥキュディデスの罠」のワナ 米中戦争は起きるのか?

G20全体会合に臨む中国の習近平国家主席(左)とトランプ米大統領=7日、ドイツ・ハンブルク(代表撮影・共同) G20全体会合に臨む中国の習近平国家主席(左)とトランプ米大統領=7日、ドイツ・ハンブルク(代表撮影・共同)

 米中戦争の蓋然性を指摘するのは、長く「トゥキュディデスの罠」の危険性を研究してきた米ハーバード大学のグラハム・アリソン教授である。

 昨年9月に米誌で発表し、この4月にも米誌「ナショナル・インタレスト」(電子版)に「米中はどう戦争に踏み込むか」との警戒感で論議を巻き起こしている。5月末には、新著『運命づけられた戦争-米中はトゥキュディデスの罠を回避できるか』を改めて世に問うた。アリソン教授は過去500年間の欧州とアジアの覇権争いを研究し、16件が「台頭する国家」が「支配する国家」に取って代わる可能性があり、うち12件が実際に戦争に突入している。

 米中は互いに望まなくても戦争を起こしかねず、数年後に(1)南シナ海で米中軍艦の衝突(2)台湾で独立機運から緊張(3)尖閣諸島をめぐる日中の争奪戦-などが引き金となり、米中が激突する事態に至ると見通している。昨年のランド研究所の試算では、米中衝突によって米国の国内総生産が10%下落し、中国は35%まで急落すると予測する。

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