産経ニュース

【湯浅博の世界読解】「トゥキュディデスの罠」のワナ 米中戦争は起きるのか?

ニュース 国際

記事詳細

更新

【湯浅博の世界読解】
「トゥキュディデスの罠」のワナ 米中戦争は起きるのか?

G20全体会合に臨む中国の習近平国家主席(左)とトランプ米大統領=7日、ドイツ・ハンブルク(代表撮影・共同) G20全体会合に臨む中国の習近平国家主席(左)とトランプ米大統領=7日、ドイツ・ハンブルク(代表撮影・共同)

 米マイアミ大学のジューン・ドレイヤー教授が、国家基本問題研究所(櫻井よしこ理事長)が主宰する日本研究賞の受賞講演で、「トゥキュディデスの罠(わな)」という米中戦争の可能性に言及した。北朝鮮によるミサイル発射実験の陰に隠れ、「中国との戦争」という重い命題が再び米国で議論されていることを示した。

 「トゥキュディデスの罠」とは、現行の覇権国が台頭する新興大国との間で戦争することが避けられなくなるという仮説を指している。紀元前5世紀に起きたアテネの台頭と、それに対するスパルタの恐怖が、避けることのできないペロポネソス戦争を引き起こしたとする考えだ。これを現在の米中間に当てはめて論じられている。

 ドレイヤー教授は、来日前にワシントンで出席した会議で、この「トゥキュディデスの罠」が議論になったと述べた。彼女自身は米国がスパルタのような軍事国家ではなく、まして中国がアテネのような民主国家でもないとして、その前提に疑問を呈した。米中は厳しく対峙(たいじ)しながら互いに重要な貿易相手国であると認識し、戦争にまでは至らないとの見解を述べた。

続きを読む

「ニュース」のランキング