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【英EU離脱】EUは「円滑離婚」望む 「離脱ドミノ」防ぐ選挙結果で変わる風向き 統合推進に集中

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【英EU離脱】
EUは「円滑離婚」望む 「離脱ドミノ」防ぐ選挙結果で変わる風向き 統合推進に集中

19日、ブリュッセルの欧州連合(EU)本部で交渉に臨む英国とEUの代表ら(AP) 19日、ブリュッセルの欧州連合(EU)本部で交渉に臨む英国とEUの代表ら(AP)

 【ベルリン=宮下日出男】欧州連合(EU)側が離脱交渉にあたり最も望むのは「円滑な離婚」だ。EUでは初の加盟国脱退という危機からの立ち直りの兆しもみられ、残る27カ国による欧州統合推進の取り組みに集中したいためだ。

 「EU全体の課題を離脱問題に占めさせない」。EUのバルニエ首席交渉官は最近、欧州紙で自身の任務についてこう語った。

 英国が昨年6月に離脱決定後、EUでは他の加盟国で「ドミノ現象」が起こることが最大の懸案だった。だが、オランダ総選挙、フランス大統領選で反EU勢力が敗北。EU推進派のマクロン仏大統領は仏議会選で政権基盤も固めた。

 EUとしては風向きが変わりつつあるなか、これを弾みにEU強化などを優先させたいのが本音。英側の政局混迷で延期も予想された交渉開始を急いだのは、防衛協力強化などを議題とする22~23日のEU首脳会議の影響を抑えるためだ。

 ただ、メイ政権の弱体化はEUにも懸案だ。英国内がまとまれなければ交渉が停滞し、混乱が生じかねない。「幻想を抱いている」(ユンケル欧州委員長)とメイ氏には厳しい声も上がるが、あまりに強い態度をとることに慎重論もある。

 離脱と将来の同時協議を求める英国に対し、EUは10月にも離脱問題にメドをつけ、将来の議論に移る方針。バルニエ氏はその際の離脱条件は「詳細でなく原則」で十分とし、英側への配慮もにじませる。

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