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【シリア情勢】「ポスト・イスラム国」見えぬ展望 米とイランが攻撃、内戦に直接関与

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【シリア情勢】
「ポスト・イスラム国」見えぬ展望 米とイランが攻撃、内戦に直接関与

 米・イラン両国が内戦への関与を深めたことで、IS打倒後のシリアの統治体制はいっそう不透明になった。トランプ米政権は「テロ組織を支援している」とイランを非難し続けており、内戦終結後の体制を協議する事態は到底、想定できない。米露関係も冷却化しており、互いに譲らなければ内戦がさらに激しくなる恐れもありそうだ。

 不安定要因はほかにもある。米国とトルコの隔たりだ。SDFはアラブ人の民兵部隊と、少数民族クルド人の軍事組織で構成されており、ラッカ攻略を目指す米軍が支援してきた。一方、シリアと国境を接するトルコは、クルド人部隊は国内の非合法武装組織「クルド労働者党」(PKK)の「分派」だとして米国の姿勢を批判している。

 イラク北部モスルでも、イラク軍などが残る旧市街への突入作戦を開始したが、IS排除後もシーア派主体の現政権側とスンニ派、クルド人勢力の3者の対立の再燃が懸念される。シリアもイラクも、「ポストIS」の受け皿作りが急務のはずだが、その機運に乏しいのが現状だ。(カイロ 佐藤貴生)

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