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【マーライオンの目】柔道の「自他共栄」精神でASEAN各国と交流

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【マーライオンの目】
柔道の「自他共栄」精神でASEAN各国と交流

 日本発祥の世界的スポーツである柔道を通じ、東南アジア諸国連合(ASEAN)各国との交流を促進する事業が始まった。国際交流基金アジアセンターと、柔道の総本山である講道館が支援を行う「自他共栄プロジェクト」。自他共栄は講道館柔道の創始者、嘉納治五郎の教えに由来する。

 第1弾として講師2人が15日から4日間、ブルネイを訪問した。ASEAN加盟10カ国中唯一、柔道連盟がない「柔道空白地」だが、延べ約400人が参加。形(かた)の実演や格闘技経験者への指導が行われた。

 講師らは18日夜、飛行機乗り継ぎ時間を使い、シンガポールでも指導したので参加した。海外での指導が豊富な仮屋力六段は、お辞儀を通じて相手を敬う重要性を説いた。筑波大出身の桐生習作五段は、しっかり相手と組み姿勢を正した足技を手ほどきした。

 どれも自分が子供の頃に町道場の先生から言われたことだが、参加した現地の約30人は真剣に聞いていた。柔道人口3千人余りのシンガポールではおざなりな礼法や勝敗偏重の柔道も多い。

 仮屋氏は「精神を含めて基本を伝え、2020年の東京五輪に向けて東南アジアの柔道を向上させたい」と話す。前回(1964年)の東京五輪で国際化した嘉納治五郎の志は引き継がれている。(吉村英輝)

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