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イラン大統領選 シーア派聖地コムに渦巻くロウハニ師改革路線への懸念

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イラン大統領選 シーア派聖地コムに渦巻くロウハニ師改革路線への懸念

イランのロウハニ師 イランのロウハニ師

 1979年のイラン革命で震源地となったイスラム教シーア派聖地コム。大統領選前日の18日、この宗教都市も、穏健派のロウハニ大統領と、保守強硬派のライシ前検事総長の戦いの渦中にあった。

 首都テヘランから車で約2時間。シーア派第8代イマーム(指導者)の妹を追悼する聖廟など壮大な建築物群が姿を現す。イラン革命を主導した初代最高指導者ホメイニ師や2代目の現最高指導者ハメネイ師のほか、ロウハニ師やライシ師もここで学んだ。街中には両師のポスターが並ぶ。

 ただ、「住民の支持は反米を掲げるライシ師が圧倒的」(20代の男性有権者)だ。背景には、雇用問題でロウハニ師が十分な成果を上げていないなどの不満に加え、革命理念であるイスラムを基盤とした政教一致体制が、対米融和的なロウハニ政権で骨抜きになるとの懸念がある。

 ロウハニ師は2013年の前回選で、言論の自由などの拡大を求める改革派と共闘。ここ数年は女性の服装などの自由度も増したとされる。

 しかし、コムはテヘランなどと違い、全身を黒衣で覆った女性が圧倒的に多い保守的な土地柄だ。報道などがイスラムに合致するかを監視する文化・イスラム指導省から取材に同行したミルザイ氏(29)は「ここはシーア派世界で重要な場所の一つ」と胸を張った。

 ライシ師が当選すれば、保守強硬派が勢いを増すのは必至。ロウハニ師が再選を決めた場合は根強い抵抗を受け続けることになる。(コム 佐藤貴生)

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