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【産経抄】
5年後には笑顔で退任を 5月11日

沿道に手を振り、光化門前を通過する文在寅(ムン・ジェイン)大統領=10日午後、韓国・ソウル(川口良介撮影) 沿道に手を振り、光化門前を通過する文在寅(ムン・ジェイン)大統領=10日午後、韓国・ソウル(川口良介撮影)

 韓国の大統領は大変だ。平成15年6月の盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領来日をめぐるニュースに接して、つくづくそう思った。前年にはサッカーのワールドカップ日韓共同開催が実現している。ドラマ「冬のソナタ」をきっかけとする、韓流ブームが始まろうとしていた。日本側からは、友好ムードが盛り上がっているように見えた。

 ▼実は、韓国メディアの評判は散々だった。テレビ討論での発言も「屈辱外交」の一つとされた。今後、友好を深める国として、「日本、中国、米国」を挙げると、「米国、中国をさしおいて日本とは何だ」というのである。これに懲りたのか、盧氏の口から出るのは、対日批判ばかりになっていく。

 ▼韓国では相変わらず、反日を掲げなければ大統領選はとても戦えない。なかでも筋金入りとされる左派系最大野党、「共に民主党」の文在寅(ムン・ジェイン)氏(64)が、新大統領に決まった。盧氏の元側近として、北朝鮮への融和政策も引き継いでいる。

 ▼もっとも、新政権が置かれた環境は、盧武鉉政権が発足した当時とは、大違いの厳しさである。核・ミサイル開発に突き進む北朝鮮の脅威は、戦争寸前といっても言い過ぎではない。それでも文氏は、金正恩(キム・ジョンウン)・朝鮮労働党委員長との対話にこだわっている。かつて絶好調を誇った経済も、大量の失業者と貧富の格差ばかりが目立つ。期待より不安ばかりが先立つ、新政権の船出である。

 ▼今は拘置所にいる朴槿恵(パク・クネ)前大統領をはじめ、歴代大統領はほぼ例外なく悲劇に見舞われてきた。盧氏に至っては、退任後自殺に追い込まれている。5年後、文氏にはぜひ、笑顔で任期を終えてもらいたい。

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