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【正論】「北朝鮮」カードと中国が最も嫌悪する「一つの中国」カードを駆使…「狡知」際立つトランプ対中外交 拓殖大学学事顧問・渡辺利夫

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【正論】
「北朝鮮」カードと中国が最も嫌悪する「一つの中国」カードを駆使…「狡知」際立つトランプ対中外交 拓殖大学学事顧問・渡辺利夫

夕食会で握手を交わすトランプ米大統領(右)と中国の習近平国家主席=6日、米フロリダ州パームビーチ(AP) 夕食会で握手を交わすトランプ米大統領(右)と中国の習近平国家主席=6日、米フロリダ州パームビーチ(AP)

 4月7日の米中首脳会談において、トランプ氏は習近平国家主席に北朝鮮問題について中国がより積極的な役割を演じるべきであり、さもなくば米国は単独で行動すると主張した。さらに、前日の歓迎夕食会の最中に、米国のシリア空爆についての詳細を伝えたことが後に明らかにされた。

 北朝鮮はシリアに化学兵器の技術移転を長らく続けてきた。中国が北朝鮮の行動を抑止できないならば、米国が単独行動も辞さないという主張は鋭い現実味をもって中国に伝わったことだろう。首脳会談の最中にミサイル攻撃の挙に出ることなど驚くべき大胆さである。実際、4月中旬の国連安保理のシリア非難決議に、ロシアは拒否権を行使したが、中国は棄権にとどめたのである。

≪「狡知」知らしめた台湾カード≫

 加えて、トランプ氏は一つの中国原則に大いなる違和感をもっていることも証された。昨年12月2日、トランプ氏は台湾総統の蔡英文氏との電話会談に臨み、蔡氏から大統領就任への祝意を伝えられ、トランプ氏は蔡氏を「The President of Taiwan」と呼びかけたという。

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