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米、強硬姿勢に逆戻り…不正な輸入品に高課税 各国は「保護主義」に警戒 G20財務相会議

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米、強硬姿勢に逆戻り…不正な輸入品に高課税 各国は「保護主義」に警戒 G20財務相会議

G20開幕前に会談する麻生太郎財務相(右)とムニューシン米財務長官(左端) =20日、ワシントン(AP) G20開幕前に会談する麻生太郎財務相(右)とムニューシン米財務長官(左端) =20日、ワシントン(AP)

 しかし、米政権が改めて強硬姿勢を示したことで、あくまで各国との貿易赤字の縮小を目指すトランプ氏の思惑が浮き彫りになった。欧州で保護主義の動きをあおる恐れもある。

 3月のG20では、米国の主張で共同声明から「保護主義に対抗する」との常套(じょうとう)句が消えた。こうした潮流に対し、自由貿易の恩恵で発展を遂げてきた新興国の警戒感は強い。G20メンバーであるインドネシアのスリ・ムルヤニ財務相は同日のイベントで、「各国経済が緊密に結びついた中では、自国さえ良ければそれでいいとはならない」と訴えた。

 先進国で広がる保護主義志向への不信感が広がる中、トランプ氏が危険視してきた中国への期待が膨らむという“皮肉”な動きも出てきた。世界銀行のキム総裁は同日の記者会見で、中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)との協力関係を「今後も強化していく」と述べた。

 ただ、AIIBを含む中国の国際開発支援には、新興国への影響力強化や人民元の国際化などの狙いがあることも事実。さらに、中国が自由主義経済とはかけ離れた存在であることも間違いなく、「中国が内需主導の経済構造への改革を進め、安定的な成長で世界に貢献できるかを見極めなければならない」と慎重な声も出ている。

 ワシントンでは、G20に続き、世界経済の諸課題を議論する一連の国際会議が順次開かれる。21~22日にはIMF理事国の閣僚らでつくる国際通貨金融委員会(IMFC)が開かれ、IMFの運営方針を決める。22日には難民問題などを話し合う世界銀行とIMFの合同開発委員会もある。

 IMFCが出す声明からも「反保護主義」が削られれば、自由貿易の推進に向けた協調体制は一層揺らぎかねない。

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