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【湯浅博の世界読解】トランプ政権は軍事と経済両面で対北圧力路線

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【湯浅博の世界読解】
トランプ政権は軍事と経済両面で対北圧力路線

14日、インド洋をミサイル駆逐艦、ミサイル巡洋艦とともに航行する米空母カール・ビンソン(右) =米海軍提供 14日、インド洋をミサイル駆逐艦、ミサイル巡洋艦とともに航行する米空母カール・ビンソン(右) =米海軍提供

 世界が核戦争の脅威におびえた1962年10月、政治学者の永井陽之助は米東部ボストンのハーバード大学で「キューバ危機」を迎えた。ミサイルを積んだソ連船団がキューバに近づき、迎え撃つ米海軍が海上封鎖に出た。

 米国人は、核戦争の深淵(しんえん)を垣間見たのである。このとき、永井は背筋の凍る思いを抱き、「いよいよ、死ぬかもしれない」と考えるほど、当時の米国は核の恐怖の中にあった。

 しかし、永井は日本の新聞が「平和を愛する諸国民の力で、危機は回避された」と伝える微温的な太平ムードに失望し、「まさしく愚者の楽園」とあきれ果てていた。事実は、ケネディ米大統領の力による対決が、フルシチョフ・ソ連首相にミサイル搬入を断念させていた。

 あれから、半世紀以上が過ぎた。朝鮮半島で北朝鮮が核実験とミサイル発射を繰り返す。これに対し、トランプ政権が半島近海に空母打撃群を派遣し攻撃態勢をとっても、日本国内の微温的な空気は変わらないだろう。

 北朝鮮が演じるミサイルの恫喝(どうかつ)に慣れきって、緊迫感がなくなっているのだろうか。金王朝の若い3代目は、登場したときから韓国の延坪島(ヨンピョンド)に大砲を撃ち込んで「砲術の天才」と言わせた独裁者である。気に入らない側近は躊躇(ちゅうちょ)なく粛清し、腹違いの兄まで神経剤VXで暗殺する。

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