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【黒田勝弘の緯度経度】有事感覚の後退は、韓国が本格的な戦争をできないようになったからだ 

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【黒田勝弘の緯度経度】
有事感覚の後退は、韓国が本格的な戦争をできないようになったからだ 

 ソウルの日本大使館とSJCが邦人向けに作成した冊子「安全マニュアル」には、韓国政府が指定した「全国主要退避施設」の一覧表が出ている。ビルの地下やマンション団地などに設けられた砲爆撃から身を守るシェルターだが、これでは有事の際、外国人が入り込む余地はない。

 もちろんSJCと日本大使館では毎年、在留邦人を対象に定期的に緊急連絡訓練はやっている。

 以上は最近、また北朝鮮をめぐって軍事的緊張が高まっていて、それが在留邦人の間でも何かと話題なので紹介した。ただ、いつもそうだが肝心の韓国社会にはことさら緊張感も危機感も感じられない。

 韓国社会のこの雰囲気はそんな「危ない北」と長く付き合ってきたことからくる“慣れ”と同時に、北との戦争となると韓国が真っ先に被害を受けるのだから「米国はまさか韓国の意向を無視した勝手なことはやらないだろう」という安心感(?)からだ。

 北朝鮮の核問題をめぐって米国の対北軍事力行使論が話題になったのは、直近ではクリントン政権下の94年だった。この時は在留邦人の一部で家族を日本に帰国させるなどの動きはあったが、時の金泳三(キム・ヨンサム)政権の強い反対もあり“有事”には至らなかった。当時も韓国国内より日本から伝わる危機感の方が強かったように記憶する。

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