産経ニュース

【ロシア地下鉄爆発】プーチン氏滞在中の衝撃 IS、チェチェン、民族派…政権覆う不安要因

ニュース 国際

記事詳細

更新

【ロシア地下鉄爆発】
プーチン氏滞在中の衝撃 IS、チェチェン、民族派…政権覆う不安要因

ロシアのプーチン大統領(タス=共同) ロシアのプーチン大統領(タス=共同)

 【モスクワ=遠藤良介】ロシアのプーチン大統領が公務のために滞在していた同国第2の都市、サンクトペテルブルクが爆破テロの標的になった。犯行の動機や背景は不明だが、近年はロシア都市部を狙った大規模テロが起きていなかっただけに、プーチン露政権が受けている衝撃は大きい。

 プーチン政権に敵意を持ち、テロ攻撃を行いうる勢力はいくつかある。筆頭は、シリア内戦をめぐってロシアと敵対関係にあるイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)だ。ロシア中央との2度の独立紛争を経た南部チェチェン共和国にも、反体制勢力はくすぶっている。反プーチン政権派の一角を成す露民族主義者の一部にも武器が流通している。

 従来、ロシアでは、チェチェンなど北カフカス地方がイスラム過激派の巣窟とされていた。近年の都市部で大規模テロが起きていなかったのは、14年2月のソチ冬季五輪に向けて、露治安当局が過激派一掃に取り組んだことの成果だと宣伝されてきた。

 ただ、ロシアが15年9月、シリア内戦に軍事介入し、イスラム教シーア派系のアサド政権を支援し始めたことで、ISや、イスラム教スンニ派の反体制派を敵に回す構図が生まれた。

 ロシアからは、北カフカス地方のスンニ派住民を中心に、最大5千人とされる戦闘員がISに加わっている。ISは昨年8月、ロシアを標的にしたジハード(聖戦)を呼びかける映像声明をインターネットに公開。15年8月、エジプトのシナイ半島でロシア旅客機が墜落したテロにも、IS系列の組織が関与したとみられている。チェチェンでは今年3月24日、プーチン氏直属の治安組織「国家親衛隊」の駐屯地が攻撃されて同隊の6人が死亡し、ISが犯行声明を出した。

「ニュース」のランキング