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【エルドアンのトルコ 中東混沌(2)】宗教と対決・共生、票のため

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【エルドアンのトルコ 中東混沌(2)】
宗教と対決・共生、票のため

ギュレン教団との関わりから教師を免職となったギュベン氏は、トルコ東部エルズルム県の故郷でひっそりと暮らしていた(大内清撮影) ギュレン教団との関わりから教師を免職となったギュベン氏は、トルコ東部エルズルム県の故郷でひっそりと暮らしていた(大内清撮影)

 元小学校教師のヤウズ・ギュベン(40)は昨夏以来、トルコ東部エルズルム近郊にある故郷の村で身を隠すように暮らす。エルドアン政権転覆を狙った昨年夏のクーデター未遂後、黒幕とされるイスラム教団系の労組幹部だとして罷免された。「非合法活動はしていない」と訴える。

 同様に免職や停職となった公務員は十数万人に上る。政権の方針は“疑わしきは処分”。教団系銀行に口座を持っていたなどの些細な理由で収入を絶たれるケースも多いとされる。

 教団指導者は、米国で事実上の亡命生活を送るフェトフッラー・ギュレン(75)。社会奉仕による信仰の実践を説いて学校や慈善団体を運営し、貧困家庭に学資や寮を提供する。寮では日課の宗教学習で「忠誠心が養われた」(関係者)。信者は軍や政府機関に送り込まれ、結婚も斡旋される。ギュレン崇拝で結ばれ、国内で独自の社会を形成した。

 エルドアン大統領(63)はかつて、この教団と手を組んだ。支配層の世俗派に対抗するためだ。イスラム系与党、公正発展党(AKP)は集票マシンとして教団を利用し、教団は組織やビジネスを拡大した。国外に広がる教団ネットワークは、トルコと周辺国の経済関係を強化した。

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