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【風を読む】見えぬTPPの将来戦略 安倍首相の指導力が問われるとき  論説副委員長・長谷川秀行

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【風を読む】
見えぬTPPの将来戦略 安倍首相の指導力が問われるとき  論説副委員長・長谷川秀行

15日、チリ中部ビニャデルマルで開かれたTPP閣僚会合各国閣僚ら(ロイター) 15日、チリ中部ビニャデルマルで開かれたTPP閣僚会合各国閣僚ら(ロイター)

 トランプ米大統領の離脱通告で漂流する環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の成果を無にせぬためには何が必要か。それは、日本が主導して各国の意見を集約すべき課題である。

 だが、肝心の日本の意欲や覚悟が感じられないのはどうしたことか。トランプ政権発足後、初めて開かれたTPP閣僚会合から、そんな印象を受けた。

 会合を呼びかけたのはチリだが、本来、これは日本が提起してもおかしくなかった。それがないばかりか、日本からは閣僚を派遣せず、副大臣の参加だったのも拍子抜けである。

 無論、会合を開けば早々に成果が得られるわけではない。各国の意見は隔たりが大きく、今回、TPPの将来について方向性を示せなかったのも、無理からぬことだった。

 それでも、域内で米国に次ぐ経済大国の日本がどう動くかは各国が注視している。内閣府の越智隆雄副大臣が「あらゆる選択肢を排除しない」と述べたのは、明確な戦略を描き切れていないことの裏返しである。これで議論をリードできるのか。

 米国にTPPの意義を説き続け、合流を促すのは当然だ。そうだとしても、次善の策を講じないわけにはいかない。

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