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【赤の広場で】モスクワの外食界に革命 どうか「国家統制」しないで

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【赤の広場で】
モスクワの外食界に革命 どうか「国家統制」しないで

 目と耳に入るロシア語を除けば、どこか欧州のしゃれた街に迷い込んだかのような錯覚すら覚える。モスクワ支局から路面電車で20分ほどの所にあるダニロフスキー市場。ドーム形の屋内市場に足を踏み入れると、中央部の売り場群には色とりどりの野菜や果物が美しく並ぶ。

 中央の売り場を取り囲むように世界各国の料理を出す屋台やカフェもある。一番人気はベトナムの麺料理フォーや生春巻きを出す屋台で、いつも行列ができている。キプロスやインド、中央アジアなどの料理も味わえ、毎日通っても飽きないほどだ。

 数年前までの市場といえば、暗く雑然とし、物騒な所も多かった。それを知る者からすれば、ダニロフスキー市場の変貌は革命的ですらある。モスクワの外食界がかなり多国籍化してきたことをも象徴している。

 聞けば、2015年にさるレストラン資本が市場を国から買い取り、大改装を行ったそうだ。成功例にあやかろうと、他の市場も同様の取り組みを始めた。

 変革の背景にあるのは、多くのロシア人が自由に外国へ出かけ、良い物を見聞するようになったことだろう。民間企業の活力や競争原理も欠かせない。好ましい傾向を、外国との争いや国家統制の大好きなプーチン政権につぶしてほしくないものだ。(遠藤良介)

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