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【金正男氏殺害】金日成時代から生物・化学兵器を開発 サリンや炭疽菌…事件は「実験」の場か シリアに密輸疑惑も

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【金正男氏殺害】
金日成時代から生物・化学兵器を開発 サリンや炭疽菌…事件は「実験」の場か シリアに密輸疑惑も

北朝鮮大使館から出る車を取り囲む報道陣=24日、クアラルンプール(共同) 北朝鮮大使館から出る車を取り囲む報道陣=24日、クアラルンプール(共同)

 【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮は金日成(キム・イルソン)時代の1980年代から金正男氏殺害事件に使われたという神経剤VXを含む生物・化学兵器を量産してきたとされる。

 「事件は、北朝鮮が生物・化学物質を兵器化する意思があり、実践できる能力を見せつけたものだ」。韓国軍関係者は、聯合ニュースの取材にこうした見方を示した。

 政府系シンクタンク、韓国国防研究院の資料などによると、北朝鮮は2500~000トンの化学兵器を貯蔵していると推定され、保有量は米国とロシアに次ぐ世界3位とも指摘される。

 VXに代表される化学兵器に転用可能な25種の化学薬剤を保有しているとみられ、過去にオウム真理教がテロに用いたサリンも含まれるという。北朝鮮全土に16カ所の製造拠点があると推定されている。

 北朝鮮は生物兵器用としても致死性の高い炭疽(たんそ)菌や天然痘、ボツリヌス菌など13種の病原体を保有しているという。

 有事の際、ミサイルや砲弾、航空機で同時多発的に生物・化学兵器を散布することが可能だ。工作員や無人機がソウルなどの都市に散布し、甚大な人的被害が出ても今回の正男氏殺害のように即座の原因特定は困難だと予想される。

 2012年の金正恩(ジョンウン)政権発足以降、シリアに化学兵器を密輸した疑惑も持たれている。「北朝鮮はミサイルなどの兵器をシリアに輸出してきたが、最も強力なものが化学兵器だ」との米専門家の指摘もある。

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