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トランプ政権、温室効果ガス撤回 大統領令発令へ 削減目標を事実上放棄

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トランプ政権、温室効果ガス撤回 大統領令発令へ 削減目標を事実上放棄

ドナルド・トランプ米大統領(AP) ドナルド・トランプ米大統領(AP)

 トランプ米大統領は、旧オバマ政権の地球温暖化対策の目玉だったクリーン・パワー・プランを撤回する大統領令の準備にかかった。21日付のワシントン・ポスト紙が報じた。火力発電所の二酸化炭素(CO2)排出を規制する政策で、米国が掲げた温室効果ガス削減目標の根幹だ。撤回すれば目標を事実上放棄したとみなされる恐れがある。

 同プランはオバマ政権下の2015年に米環境保護局(EPA)が発表。排出量が多い石炭火力を、ガス火力や再生可能エネルギーに切り替えることなどを求めた。温室効果ガスを25年までに05年比で26~28%削減する米国の目標は、同プランによる発電部門の排出削減を前提にしている。

 だが、温暖化問題に懐疑的なトランプ氏は、規制撤回を求めてEPAを10回以上提訴したスコット・プルイット氏をEPA長官に指名し、米上院が17日に承認した。トランプ氏は大統領選で、EPAの廃止や職員の大幅削減も主張している。

 大統領令では、オバマ政権が凍結した国有地における石炭の新規採掘も認可する見通し。エネルギー業界から多額の献金を得るプルイット長官のもと、世界2位の排出国である米国は化石燃料の保護を進める。

 米国が温暖化対策に逆行すれば、各国も取り組みを鈍化させる恐れがある。「パリ協定」で定めた5年ごとの目標見直しにも影響し、「世界の排出削減が停滞する」(環境問題の研究者)との懸念が強まる。

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