産経ニュース

【ヤルタ密約72年】ソ連起草の原本発見 英国立公文書館 千島割譲を「引き渡し」と表記 日本固有の領土と認識  

ニュース 国際

記事詳細

更新

【ヤルタ密約72年】
ソ連起草の原本発見 英国立公文書館 千島割譲を「引き渡し」と表記 日本固有の領土と認識  

モロトフ外相から2月10日に手渡されたとメモ書きされたヤルタ密約の草案の原本。3でクリル諸島(千島列島)はソ連に引き渡されると書かれている(英国立公文書館所蔵、岡部伸撮影) モロトフ外相から2月10日に手渡されたとメモ書きされたヤルタ密約の草案の原本。3でクリル諸島(千島列島)はソ連に引き渡されると書かれている(英国立公文書館所蔵、岡部伸撮影)

 【ロンドン=岡部伸】大戦末期の1945年2月に米英ソ首脳がクリミア半島ヤルタで、ソ連の対日参戦と引き換えに日本領土だった南樺太、千島列島をソ連に割譲するなどの密約を交わしたヤルタ会談をめぐり、ソ連側が作成した合意文書の草案原本が22日までに英国立公文書館で見つかった。

 日露戦争で帝政ロシアが失った南樺太は「返還される」と表記する一方、千島列島は「引き渡される」と起草段階から区別していたことが判明。ソ連側が同列島を日本固有の領土と認識していた証左で、カイロ宣言(1943年)の領土不拡大の原則に違反するとの議論を想定していたためとみられる。

 ロシアが北方領土領有の最有力根拠とするヤルタ密約が交わされて2月で72年が経過したが、連合国内の批判を封じながら千島列島の強奪を狙ったソ連側の謀略が浮き彫りとなった。

 草案の原本は英語で、文頭に「2月10日 モロトフ(外相)から国務長官に手渡される」とのメモ書きがある。スターリン首相らソ連側が起草し、ハリマン駐ソ米国大使を通じて、ステティニアス米国務長官に渡され、米英側に提示された。ソ連がドイツ敗戦後2~3カ月で対日参戦すると定め、条件として、(1)外蒙古(現モンゴル)の現状維持(2)南樺太の「返還」など日露戦争で失った領土と権利の回復(3)千島列島の「引き渡し」-を盛り込んだ。

続きを読む

このニュースの写真

  • ソ連起草の原本発見 英国立公文書館 千島割譲を「引き渡し」と表記 日本固有の領土と認識  
  • ソ連起草の原本発見 英国立公文書館 千島割譲を「引き渡し」と表記 日本固有の領土と認識  
  • ソ連起草の原本発見 英国立公文書館 千島割譲を「引き渡し」と表記 日本固有の領土と認識  

「ニュース」のランキング