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【歴史戦】中国外務省がアパホテルの「書籍」批判 愛国キャンペーン強化か 今秋の共産党大会控え

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【歴史戦】
中国外務省がアパホテルの「書籍」批判 愛国キャンペーン強化か 今秋の共産党大会控え

アパホテルの客室に置かれている「理論 近現代史学II」 アパホテルの客室に置かれている「理論 近現代史学II」

 【北京=西見由章】アパホテルの客室におかれた書籍をめぐり、中国外務省の報道官が日本国内の言論に対する異例の批判に踏み切った。今秋に5年に1度の中国共産党大会を控え、国内では歴史問題を前面に出した愛国キャンペーンで党や指導部の求心力を高めようとする兆しもある。

 これまで中国外務省は日本の靖国神社について「戦争を美化している」と決めつけながら一般国民の参拝には反対しない立場を示すなど、歴史問題に関しては政府や政治家と国民の間で一定の線引きをしてきた。

 この問題をめぐっては中国共産党機関紙、人民日報系でタカ派の論調で知られる環球時報が連日報道し、外務省報道官のコメントも同紙の記者の質問に答えたものだ。同紙が17日、ネット上で「中国による国家としてのアパグループ制裁を支持するか」とのアンケートを実施したところ、3万3千人以上が参加し、うち82.9%が支持を表明したという。

 中国では海外への旅行者も多い27日からの春節休みを前に、複数の予約サイトでアパホテルの予約ができなくなっている。同サイト「携程」では18日現在、アパホテルを検索しても表示されない状態だ。

 中国の歴史教育をめぐっては、教育省が「抗日戦争」の期間についての歴史教科書の記述を8年から14年に修正するよう各地方に通知したことが判明。抗日戦争の意義を拡大し、共産党の貢献を強調する狙いがあるとみられる。

 一方、中国北京市の蔡奇代理市長は14日、人民代表大会(市議会)で今年の方針として「愛国主義教育を強化し、全民族抗戦勃発80周年の関連イベントを成功させる」と述べた。全国的にも同様の取り組みが進められそうだ。中国は抗日戦争の開始時期を1931年の「柳条湖事件」にさかのぼらせる一方で、従来の起点とされてきた「盧溝橋事件」の記念イベントも大々的に行うとみられる 

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