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タイ、ワチラロンコン新国王即位 なおくすぶる混乱の火種

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タイ、ワチラロンコン新国王即位 なおくすぶる混乱の火種

新国王即位を受諾したワチラロンコン皇太子=2009年12月5日、タイのバンコク(ロイター) 新国王即位を受諾したワチラロンコン皇太子=2009年12月5日、タイのバンコク(ロイター)

 【バンコク=吉村英輝】在位70年に及んだプミポン前国王の後継者として、長男のワチラロンコン新国王が即位し、「元首不在」の長期化は回避された。軍主導の暫定政権は、これからも強権姿勢で政治対立を押さえ込みながら、民政移管を進めるとみられる。

安堵感漂う経済界

 国王不在は「タイ最大の不安定要因」(外交筋)と見られていたため、経済界には安堵感が漂う。

 バンコクの日系企業関係者は、「懸念された政治や社会の混乱は起きなかった。ぜいたく品などの購入自粛はあるが消費も堅調。経済への影響は限定的だ」と語る。成長を続ける東南アジア市場で、製造業を中心にした日系企業は、タイを拠点に投資を続けてきた。タイの混乱は、日本経済も直撃する。

 プラユット首相は、プミポン前国王死去後に間髪を入れず、ワチラロンコン新国王(当時は皇太子)が後継者として指名されていたことを表明。国民不安につけ込んだ治安悪化を警戒した。店舗や金融市場などは通常営業を続けるよう促した。

 10月中にも実施するとしていた議会(非民選)の新国王承認手続きは大幅に遅れた。ワチラロンコン新国王自身が「私と国民の悲しみが癒えるのを待ちたい」と即位の先延ばしを表明したとされる。

 新国王にとって、最大の課題は国民の信頼を集めることだ。外国生活が長く、国民との接点が少なかった。国民の敬愛を集めた父の威光を引き継ぐことは難しい。プミポン前国王の側近を長年務め、死去後は暫定摂政についたプレム前枢密院議長(96)は、素行などを問題視して後継に難色を示したとされる。国民の人気が高い前国王の次女シリントン王女(61)を推す声もあり、円滑な王位継承が危ぶまれたほどだ。

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