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【ソウルからヨボセヨ】引っ越しは世知辛い 「伝貰」と呼ばれる保証金ずしり

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【ソウルからヨボセヨ】
引っ越しは世知辛い 「伝貰」と呼ばれる保証金ずしり

 ソウル支局に着任し、6年半ぶりにソウルに住むことになった。まず直面したのが新居問題だ。韓国では賃貸マンションに入居する際、「伝貰(チョンセ)」と呼ばれるまとまった額の保証金を家主に支払うのだが、日本円で数百万から数千万円かかることがごく普通にある。

 韓国で金融機関の利率が高かった頃は家主が伝貰を銀行などに預け、利息分を家賃収入としていたため、月々の家賃は必要なかった。利率が下がった現在は伝貰と家賃を組み合わせるのが一般的だが、今も高額の伝貰が重くのしかかり、若者が親元から独立できない元凶の一つだとされる。

 日本との違いはまだある。賃貸仲介業者は文字通り橋渡しをするだけで、細かい交渉は家主と入居者が面と向かって行う。壁が傷んでいるとか、火災報知機が壊れているといった“苦情”も直接、家主に告げなければならず、ケンカになることもよくあるという。前の入居者が汚したまま退去し、入居前にまず大掃除から始めなければいけないケースも珍しくない。

 細部まで面倒をみてくれる日本の業者を懐かしく思っていると、日本で暮らした家を仲介した業者から、残った備品の撤去費や床のテープ跡の修繕費として十数万円の請求が届いた。日韓ともに、引っ越しに伴う世知辛さに変わりはないようだ。(桜井紀雄)

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