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【大内清の中東見聞録】シリア内戦 父の影追うアサド大統領、徹底抗戦の反体制派

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【大内清の中東見聞録】
シリア内戦 父の影追うアサド大統領、徹底抗戦の反体制派

10月14日、ロシアメディアの取材に応じるバッシャール・アサド大統領=SANA提供(ロイター) 10月14日、ロシアメディアの取材に応じるバッシャール・アサド大統領=SANA提供(ロイター)

 「バッシャールは父のやり方を追いかけながら、戦いを勝ち抜くつもりだ」。シリア内戦が本格化して間もない2012年、首都ダマスカスで、バッシャール・アサド大統領(51)の父、ハーフェズ・アサド前大統領(2000年に死去)の政治顧問だったジョージ・ジャッブール氏からこんな言葉を聞いた。

 バッシャール氏はもともと、英国で眼科医の道を歩んでいたが、父の後継者と目されていた軍人の兄が交通事故死したことを受けて呼び戻され、政治の世界に入った人物だ。「当初は父とは違う大統領を目指したが、危機に直面して父をまねるしかなくなった」というのが、長年、政権中枢に近い場所に身を置いたジャッブール氏の見立てだった。

 シリアでは1970年代後半から80年代前半にかけ、イスラム主義勢力による反政府活動が激化し国内が不安定化した。しかしハーフェズ・アサド前大統領は82年、反政府勢力の中心だった中部ハマへ軍部隊を派遣し、数千から数万といわれる市民の犠牲を出しつつ市街地を焦土化して反政府勢力を鎮圧した。

 2011年以降のシリア内戦で息子のアサド大統領が踏襲した「父のやり方」とは、市民の犠牲や市街地の破壊をいとわない集中弾圧で反政府勢力の戦意を喪失させることに他ならない。反体制派の拠点地域だった中部ホムスでは14年、兵糧攻めともいえる包囲戦術の末に反体制派を退去させた。

 現在、その対象は北部の商業都市アレッポである。

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