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【環球異見・次期米大統領のTPP離脱表明】米ニューヨーク・タイムズ「中露など協定交渉の好機ととらえている」 中国・環球時報「中国が最良のパートナーとトランプ氏は知るべきだ」

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【環球異見・次期米大統領のTPP離脱表明】
米ニューヨーク・タイムズ「中露など協定交渉の好機ととらえている」 中国・環球時報「中国が最良のパートナーとトランプ氏は知るべきだ」

ペルー・リマで開催のAPECに合わせて開かれたTPP首脳会合(ロイター) ペルー・リマで開催のAPECに合わせて開かれたTPP首脳会合(ロイター)

 シンガポールの英字経済紙、ビジネス・タイムズは23日付で「トランプのジレンマ」と題した社説を掲載し、TPP離脱表明は、「米国を再び偉大にする」としたトランプ氏の公約に「一致しない」と批判。競争相手である中国の台頭を許すだけだと、警鐘を鳴らした。

 社説はまず米国がアジア太平洋地域で担ってきた自由貿易推進の役割を考えたとき、ペルーの首都リマで開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議には「ひとつの時代が終焉したという明確なムードがあった」と指摘。1993年に米シアトルで開催のAPEC首脳会議と対比し、当時のクリントン米政権が、貿易障壁除去とアジアへの投資で、力強い経済成長を実現しようとしたことが地域経済の成長にもつながったと振り返った。

 その上で、米国のエリート層はシアトルで掲げたグローバリズムを踏襲しようとしたが、多くの米国人はこれを拒否してトランプ氏を選出したと分析。米新政権が保護主義政策を打ち出すと判断するのは時期尚早ながら、TPP崩壊による地域の経済的かつ戦略的な空白は、「ゆくゆくは中国により埋められるだろう」と見通した。

 オーストラリアン・フィナンシャル・レビュー(電子版)も23日付社説で、TPP頓挫で、中国が米国不参加の東アジア地域包括的経済連携(RCEP)を主導するとしているが、「中国はまだ市場経済ではない」と論じた。トランプ氏の対中国「貿易戦争」は、為替や市場開放の完全自由化に異を唱える中国を「強化するだけだ」とした。(シンガポール 吉村英輝)

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