産経ニュース

【北方領土 屈辱の交渉史(4)】「歯舞、色丹の2島返す」揺さぶるソ連 窮地の重光葵を待っていたのは… 米国の恫喝「4島返還でないと沖縄返さない」 

ニュース 国際

記事詳細

更新

【北方領土 屈辱の交渉史(4)】
「歯舞、色丹の2島返す」揺さぶるソ連 窮地の重光葵を待っていたのは… 米国の恫喝「4島返還でないと沖縄返さない」 

北方領土・歯舞諸島 北方領土・歯舞諸島

 電光石火の早業だった。ただ、これが後に「河野-ブルガーニンの密約」として問題視される。河野が会談で「制限区域内の漁業を認める代わりに択捉、国後の返還要求を取り下げる」という条件をのんだという内容だが、真相はやぶの中だ。

 日ソ交渉は7月31日、モスクワを舞台に再開した。日本側全権代表は重光、ソ連側は外相、ドミトリー・シェピーロフだった。

 重光が択捉、国後を含む4島返還を求めても、ソ連に譲歩する気はない。さすがの重光も「刀折れ、矢尽きた」と漏らし、2島返還を鳩山に打診したが、鳩山は同意しなかった。

 8月中旬、重光は交渉を中断して国際会議出席のためロンドンに向かった。待ち受けていたのは米国務長官のジョン・フォスター・ダレスの恫喝だった。

 「もし国後、択捉をソ連に渡せば、沖縄は永久に戻ってこないぞ」

 ダレスは、米ソ冷戦下で日ソが和解することは米国の不利益になると考えていたからだ。日ソ国交回復交渉はまたも中断した。もはや事態を打開するには、鳩山自らがモスクワに乗り込むしかなかった。

関連ニュース

【北方領土 屈辱の交渉史(1)】12・15長門会談で歴史的決着なるか? その前に幾重もの罠が… 合意阻むプーチン「取り巻き」

「ニュース」のランキング