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【北方領土 屈辱の交渉史(4)】「歯舞、色丹の2島返す」揺さぶるソ連 窮地の重光葵を待っていたのは… 米国の恫喝「4島返還でないと沖縄返さない」 

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【北方領土 屈辱の交渉史(4)】
「歯舞、色丹の2島返す」揺さぶるソ連 窮地の重光葵を待っていたのは… 米国の恫喝「4島返還でないと沖縄返さない」 

北方領土・歯舞諸島 北方領土・歯舞諸島

 松本は直ちに機密電報を東京に打ったが、鳩山に届くことはなかった。外相、重光葵が握りつぶしたのだ。重光は親米派の外務省幹部と協議し、あくまでも択捉島と国後島を含めた4島返還を要求すべきだと意思統一した。

 「2島返還で妥協してはならない。4島返還を主張すべきだ」

 8月27日、外務省の訓令が松本に打電された。これにより交渉は暗礁に乗り上げ、昭和31(1956)年3月20日、決裂した。

米「沖縄戻らないぞ」

 交渉決裂を受け、ソ連は翌21日、北洋水域に一方的な漁業規制区域を設け、日本のサケ・マス漁船を締め出した。明らかに交渉決裂への報復措置だった。ソ連首相、ニコライ・ブルガーニンの名から「ブルガーニン・ライン」と呼ばれる。

 やむなく日本政府はソ連に漁業交渉を申し入れた。鳩山は交渉役に自民党の実力者で農相の河野一郎を任命した。河野はすぐにモスクワに飛んだが、漁業相、アレクサンドル・イシコフ相手ではらちが明かない。河野はブルガーニンとの直接交渉を要請した。

 会談は5月9日に実現した。河野は通訳もいれずにブルガーニンと直談判し、日ソ漁業条約をまとめ上げ、国交回復交渉の再開も決めた。

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