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【Viva!ヨーロッパ】EUの対カナダFTA調印も落着せず 混迷にみる「弱体化」、対日交渉にも影

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【Viva!ヨーロッパ】
EUの対カナダFTA調印も落着せず 混迷にみる「弱体化」、対日交渉にも影

10月30日、EUとカナダの貿易協定が調印されたブリュッセルのEU本部施設の外で反対デモを行う市民ら(AP) 10月30日、EUとカナダの貿易協定が調印されたブリュッセルのEU本部施設の外で反対デモを行う市民ら(AP)

 欧州連合(EU)とカナダによる「包括的経済・貿易協定(CETA)」は土壇場の紛糾の末、調印にこぎつけた。ベルギーが国内の反対派をなんとか説得したことで、EUはメンツを保った。だが、加盟国の一地方に大きく揺さぶられた事態は、英国の離脱決定などを受けたEUの“弱体化”も如実に物語る。一件落着とはいかなそうだ。(ベルリン 宮下日出男)

 「今後数年のグローバル化を決定付ける基準を示した。このレベルを下回る協定はありえないだろう」

 EUのユンケル欧州委員長(61)は10月30日、ブリュッセルでカナダのトルドー首相(44)と協定に調印後、記者会見で、こう胸を張った。EUが先進7カ国(G7)と結ぶ初の自由貿易協定(FTA)で、貿易品目の99%で関税を撤廃するなど「野心的」なためだ。

 調印式は当初同月27日に計画されていたが、国内地域の賛成が必要なベルギーが南部ワロン地域の反対で調印を承認できず、その調整のため、予定が3日ずれ込んだ。反グローバル化の機運が高まる中、その行方に緊張が高まったが、調印で安堵(あんど)も広がった。

■CETAとFTA

 2カ国以上の国や地域内で、相互に関税や輸入割り当てなど貿易制限的な措置を撤廃または削減することを定めた協定をFTAという。締結国・地域の間で貿易、投資の自由化を目指すのが目的。EUとカナダの間のFTAがCETAとなる。

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