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ドゥテルテ比大統領、融和を強調 「中国の出方待つ」

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ドゥテルテ比大統領、融和を強調 「中国の出方待つ」

ドゥテルテ大統領(ロイター) ドゥテルテ大統領(ロイター)

 【シンガポール=吉村英輝】フィリピンのドゥテルテ大統領は6月末の就任以来、米国への度重なる暴言で世界の注目を集めてきた。だが今回、訪問先の北京では一転して慎重な言葉遣いで中国への融和姿勢を強調した。背景には、交渉が難しい南シナ海問題で柔軟な姿勢を見せて中国の顔を立て、多くの経済支援を引き出す狙いがみえる。 「礼儀として、また東洋的なやり方としても、客は相手の出方を待つ。うかつなことを言って、相手の善意を台無しにはできない」

 ドゥテルテ氏は習近平国家主席との会談を翌日に控えた19日、こう述べた。南シナ海問題の協議は、習氏から切り出すのを待つという意思表示だ。

 ただ、南シナ海での中国の領有権主張を完全否定したハーグの仲裁裁判所の裁定は、フィリピンにとって「大金星」だったことに変わりはない。地方首長を長く務めたドゥテルテ氏は歴代大統領と違い、米国と密接なフィリピンの中央政界や財界に強固な基盤がない。仲裁裁の裁定という「カード」を手に、中国から巨額支援を引き出せば、新たな権力基盤を構築できる。当初予定の約2倍の経済人400人を引き連れて中国へ乗り込んだ思いがにじむ。

 ただ、ドゥテルテ氏は16日、仲裁裁の裁定を議題にすると述べたばかり。首脳会談の行方次第では態度を豹変(ひょうへん)させ、中国に対して本性をあらわにする可能性も捨てきれない。

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