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【湯浅博の世界読解】米を巡り、互いに利害が一致したときだけ手を結ぶ中露 一方で安倍首相の対露外交は危なっかしく…

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【湯浅博の世界読解】
米を巡り、互いに利害が一致したときだけ手を結ぶ中露 一方で安倍首相の対露外交は危なっかしく…

湛江市に入港した露軍艦を歓迎する式典で整列した中国とロシアの海軍=12日(AP) 湛江市に入港した露軍艦を歓迎する式典で整列した中国とロシアの海軍=12日(AP)

 米ソ冷戦の時代、米国にとって中国は、ソ連を封じ込めるための外交カードであった。逆にいうと、中国にとっても米国は、ソ連を封じるためのカードである。冷戦に敗北したソ連は崩壊し、後継国家のロシアは臥薪嘗胆(がしんしょうたん)して米国を標的に何枚かのカードを用意しようとする。

 ロシアのプーチン大統領にとって、いまや最大の対米カードは、習近平主席の中国になった。

 かつての中国の最高実力者、トウ小平氏は能力を隠す「韜光養晦(とうこうようかい)」を掲げて経済発展に集中するよう求めたが、習氏はむしろ発奮を促す「奮発有為」を推奨して積極外交を提起している。

 そこでプーチン氏は軍事大国の中国をうまく使えば、オバマ大統領の米国を牽制(けんせい)できると考える。

 もちろん、ロシアには中国に対する伝統的な嫌悪感があり、経済大国になった中国から格が下にみられることはロシアの大国主義が許さない。中国の進める「一帯一路」だけでも気に入らないのに、ロシア沿岸の北極航路が含まれるから反発が大きい。

 中国もまた、国境を挟んだロシアは伝統的な脅威に変わりなく、プーチン氏に対する疑念は消えない。それでも、習氏にとって、いまや最大の対米カードは、ロシアになったのだ。

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