産経ニュース

米国の核先制不使用は中国の“宿願” 核弾頭約260発保有も米露に及ばず

ニュース 国際

記事詳細

更新


米国の核先制不使用は中国の“宿願” 核弾頭約260発保有も米露に及ばず

 【北京=西見由章】中国は原爆実験に初成功した1964年以降、核兵器の「先制不使用」を表明している。米国やロシア(旧ソ連)と比較すると核戦力に著しい差があり、自ら先制不使用を宣言することで両大国に核軍縮を求める外交カードとして利用してきた。米の軍事介入を防ぎたい中国にとって先制不使用政策は“宿願”だ。

 同時に中国は、米国の核戦力に対抗するため大陸間弾道ミサイルの開発に多大な資源を投じている。昨年9月に北京で開かれた抗日戦勝70年記念の軍事パレードでは、米国に直接届く東風(DF)31A型と5B型を見せつけた。

 昨年末には戦略ミサイル部隊の第2砲兵部隊を「ロケット軍」に格上げ。核弾頭保有数は非公表だが、米露などが核削減を進める中で中国は増加傾向にあるとされ、ストックホルム国際平和研究所によると今年1月時点で約260発を保有している。

 中国が南シナ海で軍事拠点化を進めているのは、海洋権益の確保と米国への軍事的な対抗が主眼にある。潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を搭載した潜水艦が海南島から南シナ海の深海部を通り西太平洋に出ることで米国への核抑止力は飛躍的に強化される。

 茅原郁生・拓殖大名誉教授は米国の先制不使用政策について「中国にとってみれば大変好都合なこと。中露は平気で国際秩序を無視して現状を変える国であり、米国の核抑止力がそれを止めうる唯一の手段だ」と指摘する。

「ニュース」のランキング