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【緊迫・南シナ海】空母艦載機パイロットが事故死 中国が「なぜそんなに勇敢なのか」と「烈士」扱い…背後ににじむ運用開始へ焦り

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【緊迫・南シナ海】
空母艦載機パイロットが事故死 中国が「なぜそんなに勇敢なのか」と「烈士」扱い…背後ににじむ運用開始へ焦り

中国初の空母「遼寧」=2012年10月14日、青島(AP) 中国初の空母「遼寧」=2012年10月14日、青島(AP)

 【北京=西見由章】中国人民解放軍の創設89周年の1日、中国メディアは空母艦載機の殲(せん、J)15のパイロットが訓練中に事故死したことを一斉に報じ、「空母艦載機の部隊で初めて身を犠牲にした烈士だ」と称賛した。事故の背景として、性急に空母打撃群の運用開始を目指す海軍の焦りを指摘する声もある。

 軍機関紙の解放軍報などによると、死亡したのは張超少佐(29)。4月27日、空母着艦を想定した陸上での訓練の際、着陸直後に電子系統が故障し、機首が急激に上がって離陸。脱出装置を作動させたがパラシュートが十分に開かないまま地面に落下した。張氏は中国初の空母「遼寧」の艦載機部隊に配属予定だったという。

 中国共産党機関紙の人民日報は1面トップで「故障判明から脱出まで4.4秒の間、懸命に操縦桿(かん)を動かし機体を救おうとした」と張氏を英雄として描写。国営新華社通信も「なぜそんなに勇敢なのか」と題した追悼記事を配信した。

 ただ、中国の空母艦載機の訓練の精度や機体の性能に疑問を呈する声もある。

 元駐中国防衛駐在官の小原凡司・東京財団研究員は「中国は着艦技術の指導者がいない中でノウハウを得なければならない。またロシアの艦載戦闘機Su33の代替機として製造した殲15は出力不足が指摘されるなど装備面も万全ではない。そうした状況で事故は当然起こりうる」と指摘する。

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