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【正論】南シナ海のハーグ裁定批判で「常任理事国失格」認めた中国…国際的信用は失墜するのか 平和安全保障研究所理事長・西原正

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【正論】
南シナ海のハーグ裁定批判で「常任理事国失格」認めた中国…国際的信用は失墜するのか 平和安全保障研究所理事長・西原正

平和安全保障研究所理事長・西原正 平和安全保障研究所理事長・西原正

 中国は長い間南シナ海の島礁群を囲むようにして引いた「九段線」内を自国領だとしてきたが、オランダの仲裁裁判所は、この中国の主張を国連海洋法に違反するとの歴史的な裁定を下した。

 そればかりではない。裁定はもっと広範囲にわたるもので、(1)中国が主権を主張する「島」は岩礁であって島ではないので周囲に排他的経済水域(EEZ)を主張する権利はない(2)それらの岩礁を埋め立てて人工島化するのは環境破壊であり国連海洋法違反である(3)南シナ海で他国の漁業活動を威嚇妨害するのは伝統的漁業権を侵すものである-と、ほぼ全面的にフィリピンの主張を支持するものであった。

≪法的根拠失った軍事拠点化≫ 

 この件は、2012年4月にフィリピンが領有権を主張するスカボロー礁付近で、中国漁船を取り締まっていたフィリピン艦船が悪天候のため現場を引き揚げている間に、中国公船が同礁を実効支配してしまったことに発する。

 フィリピン政府は翌13年1月に膨大な文書を作成して仲裁裁判所に提訴した。中国は九段線の問題は裁判所の管轄権内に入らないと主張したが、裁判所は慎重な審議の結果、管轄権に入るとの重要な解釈を下した。そして12日、中国の行動に対して、予想された以上に厳しい裁定を下したのである

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