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【緊迫・南シナ海】フィリピン「平和的解決目指す」 漁業権回復なるか

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【緊迫・南シナ海】
フィリピン「平和的解決目指す」 漁業権回復なるか

 【シンガポール=吉村英輝】フィリピンのヤサイ外相は12日、南シナ海をめぐる仲裁裁定を「歓迎する」とする一方、「専門家が内容を精査中だ」として、今後の対応については言及を避けた。領有権紛争について、「平和的な解決」を目指すと強調。主張がほぼ全面的に認められたにもかかわらず、厳しい表情で中国に配慮する姿勢を示した。

 先月末に就任したドゥテルテ大統領は、「(仲裁手続きの結果が)フィリピンに有利な場合も、話し合おうではないか」と中国に呼び掛けるなど、アキノ前政権が回避してきた中国との2国間協議に前向きだ。経済支援や鉄道網整備と引き換えに、領有権問題を棚上げし、係争海域での中国との共同資源開発も容認する姿勢だ。

 ただ、フィリピン国内では、南シナ海をめぐり中国への反発が根強い。特に、2012年から中国に実効支配されたスカボロー礁(中国・黄岩島)周辺からはフィリピンの漁民が排除されており、裁定が実際に漁業権の回復につながるか注目されている。

 フィリピン国内では、裁定での“勝利”を祝う人々が歓喜の集会を開いた。主権回復を求める国内世論が高まることも予想される。

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