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【緊迫・南シナ海】「世紀の裁定」世界が注視 小国が大国・中国に「法の支配」で対抗できるか

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【緊迫・南シナ海】
「世紀の裁定」世界が注視 小国が大国・中国に「法の支配」で対抗できるか

オランダ・ハーグで開かれた仲裁裁判所の口頭弁論=2015年11月30日(同裁判所提供・共同) オランダ・ハーグで開かれた仲裁裁判所の口頭弁論=2015年11月30日(同裁判所提供・共同)

 【シンガポール=吉村英輝】南シナ海をめぐる仲裁裁判所の裁定は、東南アジアの当事国や周辺諸国を超え、世界の注目を集めた。小国は、「法の支配」を盾に大国に対抗し得るのか。また、今回の裁定は、軍事的野心をむき出しにする中国を自制させる効果を持つのか。各国の対応は、今後の国際社会の団結を占う試金石ともなる。

 中国の南シナ海をめぐる対応では、1980年代後半に、当時の最高指導者の鄧小平氏がフィリピンに南シナ海問題の「棚上げ」を提唱し、事実上の協調路線を打ち出していた。

 しかし、鄧氏が97年に死去し、21世紀に入ると、国力を急伸させた中国は、着々と東南アジアでの経済的影響力を高め、南シナ海問題でも「自国の漁民保護」を名目に領有権を主張、島の実効支配などの実力行使を進めるようになった。

 南シナ海で中国の影響力拡大を許したのは、歴史的に「太平洋国家」を標榜(ひょうぼう)してきた米国の責任でもある。米中枢同時テロ以降、米国は「テロとの戦い」に忙殺され、東南アジア諸国から「アジア軽視」を批判されてきた。

 オバマ政権が2011年、アジアへの「リバランス(再均衡)」を唱え、久々に東南アジアへの関与強化を打ち出したが、「東南アジアで最弱」(外交筋)とされるフィリピンが12年にスカボロー礁を中国に奪われる事態を見過ごし、アキノ前大統領を仲裁手続きに走らせた。

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