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【緊迫・南シナ海】仲裁人どんな5人か 人選に応じなかった中国は柳井氏所長時代の任命に不満

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【緊迫・南シナ海】
仲裁人どんな5人か 人選に応じなかった中国は柳井氏所長時代の任命に不満

オランダ・ハーグで開かれた仲裁裁判所の口頭弁論=2015年7月7日(同裁判所提供・共同) オランダ・ハーグで開かれた仲裁裁判所の口頭弁論=2015年7月7日(同裁判所提供・共同)

 南シナ海問題をめぐる仲裁手続きを担当した仲裁人5人は、国際海洋法裁判所(ドイツ・ハンブルク)の元トップを含む海洋紛争のエキスパートだ。中国側では人選に「公正でない」との批判も上がるが、国連海洋法条約の規定に基づき選出されている。

 今回、仲裁裁判所所長を担うのはガーナ出身のトマス・メンザ氏。1996年に設立された海洋法裁判所の初代所長で、これ以前にも国際海事機関(IMO)など、国連機関などで重職を務めた。仲裁では最初にスリランカ出身の所長が選ばれたが、妻がフィリピン人だったため、メンザ氏に交代した経緯がある。

 このほか、フランス出身のジャン・ピエール・コット、ポーランド出身のスタニスラブ・パブラク、ドイツ出身のリューディガー・ウルフルムの3氏も海洋法裁判所の現職判事で、ウルフルム氏は同裁判所の所長も務めた。オランダ出身のアルフレッド・スーンズ氏は海洋法の分野で権威ある学者の1人だ。

 中国側は、外務省出身の柳井俊二氏が海洋法裁判所の所長だった時代の海洋法裁判所が仲裁人を任命したことに不満を示す。だが、手続きでは本来、当事者が仲裁人5人のうち同数をそれぞれ選び、残る人選を互いに相談して決める。今回はフィリピン側が1人を選んだが、中国側が人選に応じず、条約の規定で海洋法裁判所が任命した。(ベルリン 宮下日出男)

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