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【緊迫・南シナ海】注目される仲裁裁 軍事拠点構築する中国へ初の国際判断示す

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【緊迫・南シナ海】
注目される仲裁裁 軍事拠点構築する中国へ初の国際判断示す

中国が埋め立てて滑走路を建設した、南シナ海・南沙諸島のファイアリクロス礁=2015年9月(CSISアジア海洋透明性イニシアチブ・デジタルグローブ提供・共同) 中国が埋め立てて滑走路を建設した、南シナ海・南沙諸島のファイアリクロス礁=2015年9月(CSISアジア海洋透明性イニシアチブ・デジタルグローブ提供・共同)

 【ベルリン=宮下日出男】南シナ海をめぐる中国の領有権主張は国連海洋法条約に反するとしてフィリピンが申し立てていた仲裁裁判で、オランダ・ハーグの仲裁裁判所は12日、裁定を示す。南シナ海のほぼ全域が管轄下にあるとして軍事拠点化を進める中国の主張に対する初の国際司法判断として注目されている。

 中国側は裁判所に「管轄権」はないとして裁定に従わない姿勢。中国に不利な裁定が下されても、強制的に従わせる手段はないが、国際社会で司法判断の尊重を求める圧力が高まり、中国の立場は苦しくなる。

 フィリピンの訴えは15項目で、仲裁裁判所はうち7項目での管轄を認めた。その内容は、中国が実効支配する各礁が領海や排他的経済水域(EZZ)を有する「島」ではないことや、中国による自国漁船への妨害、環境保護義務違反の認定だ。

 裁定は領有権を判断するものではないが、各礁が領海などの起点となる島でないとされれば、中国は周辺海域での実効支配の法的根拠を失う。中国側の「九段線」の主張に対し、裁判所は管轄を留保したが、判断する可能性もある。

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