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南シナ海問題で対中対話に注目 フィリピンのドゥテルテ新大統領が就任

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南シナ海問題で対中対話に注目 フィリピンのドゥテルテ新大統領が就任

30日、マニラのマラカニアン宮殿で娘が持つ聖書に手を置いて就任宣誓をするフィリピンのドゥテルテ新大統領(AP) 30日、マニラのマラカニアン宮殿で娘が持つ聖書に手を置いて就任宣誓をするフィリピンのドゥテルテ新大統領(AP)

 【マニラ=吉村英輝】フィリピンで30日、ロドリゴ・ドゥテルテ氏(71)が大統領に就任した。任期は6年。外交面の最大の懸案は南シナ海問題だ。「対中強硬派」だったアキノ政権に比べ、ドゥテルテ氏は中国との対話を重視する姿勢を示している。オランダ・ハーグの仲裁裁判所は、南シナ海における中国の領有権主張は国際法に反するとして、フィリピンが求めた仲裁手続きの判断を7月12日に示すと発表しており、その対応が最初の試金石となる。

 ドゥテルテ氏は30日、首都マニラのマラカニアン宮殿での就任宣誓後、招待客約600人を前に演説し、「条約と国際的な義務を尊重する」と、国際社会の一員としての覚悟を語った。

 「嫌米で親中」との指摘もあるが、前政権が進めた米国との新軍事協定を堅持する姿勢を示すとともに、仲裁裁判に反発する中国に判断を受け入れるよう牽制(けんせい)した格好だ。

 ただ、外交手腕は未知数で、南シナ海問題でも首尾一貫しない発言を繰り返してきた。インフラ整備支援と引き換えに中国との二国間交渉に応じる考えも示したが、側近などにいさめられ、結論が出るまではこの問題で発言を控えると態度を変えた。

 一方、内政では、長く市長を務めた南部ダバオで実績を残した治安回復と、汚職撲滅を最重点課題に掲げる。演説では、「法が許すあらゆる手段を使い、犯罪を阻止しなくてはならない」と改めて強調。就任式直後に早速、初閣議を開いた。死刑制度の復活や、憲法改正による連邦制の導入などを政策方針としている。

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