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【北朝鮮拉致】秋田・男鹿「拉致送り出し地点の可能性」 特定失踪者調査会が海上から視察

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【北朝鮮拉致】
秋田・男鹿「拉致送り出し地点の可能性」 特定失踪者調査会が海上から視察

過去に北朝鮮工作員が侵入した海岸を海上から視察する拉致被害者家族の増元照明さん(左)と特定失踪者問題調査会の荒木和博代表=10日、秋田県男鹿市沖(渡辺浩撮影) 過去に北朝鮮工作員が侵入した海岸を海上から視察する拉致被害者家族の増元照明さん(左)と特定失踪者問題調査会の荒木和博代表=10日、秋田県男鹿市沖(渡辺浩撮影)

 北朝鮮による拉致の可能性を排除できない行方不明者について調べている特定失踪者問題調査会は10日、秋田県の男鹿沖と能代沖で、過去に北朝鮮工作員が侵入した海岸を船で海上から視察した。拉致被害者、増元るみ子さん(63)=拉致当時(24)=の弟、照明さん(60)も同行した。

 男鹿市脇本の海岸では昭和56年8月、北朝鮮で1カ月間の工作員教育を受けて戻ってきた在日韓国人の男が逮捕され、朝鮮労働党作戦部に所属する「戦闘員」と呼ばれる案内役の工作員2人が逃走した「男鹿脇本事件」が起きている。

 特定失踪者問題調査会の荒木和博代表は、船から海岸を見た感想を「遠浅で上陸しやすく、林があって隠れやすい。私が工作員だとしても、侵入・脱出ポイントに選ぶだろう」と話した。

 男鹿を舞台にした北工作員事件はこのほか、43年に海岸から密出国しようとして失敗した工作員が警視庁に自首した「男鹿事件」や、韓国当局が摘発した工作員の中にも男鹿からの出入りが認定された者がいる。蓮池薫さん夫妻を拉致したとして国際手配されているチェ・スンチョル容疑者が男鹿の海岸から潜入したことも分かっている。

 荒木代表は「北の工作員は男鹿から頻繁に出入りしていた。工作機関にとって重要な地点だったことは間違いない。拉致した日本人の送り出しポイントになっていた可能性もある」として、拉致事件や特定失踪者との関連をさらに調べる方針だ。

 秋田県内の特定失踪者は、35年に秋田市の看護学校の寮から失踪した木村かほるさん(77)=失踪当時(21)▽44年に二ツ井町(現・能代市)の自宅アパートから失踪した石田清さん(73)=同(26)▽48年に峰浜村(現・八峰町)の実家から失踪した薩摩勝博さん(66)=同(23)▽平成4年に合川町(現・北秋田市)の自宅から失踪した松橋恵美子さん(51)=同(26)-の4人がいる。

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