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【赤の広場で】
民主主義なのは時差だけ?

 北方領土を事実上管轄するロシア極東のサハリン(樺太)州とモスクワの時差が3月末、1時間増えて8時間になる運びとなった。サハリンや北方領土では、日本本土よりも2時間先に生活することになる。

 現行のサハリン時間は2014年に設定されたが、地元民からは「あまりに早く日が昇り、沈んでしまう」と不満が出た。昨年秋の世論調査を経て、時間帯変更の法案が準備された。

 緯度が高いために冬季の日照時間が短く、国土が広大なロシアでは、時間に関する議論がかまびすしい。11年には当時のメドベージェフ大統領が夏・冬時間の別を廃止して夏時間に固定し、14年にはプーチン大統領が一転、冬時間に統一させた。国の東西で11あった時間帯も9に減らされた後で戻された。

 時差については、地球の自転を考え、緯度15度で1時間帯を設定するのが最も自然だ。しかし、1つの地方に複数の時間帯が存在するのは不都合であり、首都や周辺との兼ね合いもあって単純でない。

 3月末には、サハリン以外に5地方が別の時間帯に移行する見通しだ。シベリアや露南部でも時間帯変更を求める運動が起き、活発な議論が行われている。時間に関する問題は、ロシアの地方に自主性が認められている数少ない領域ということか。(遠藤良介)

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