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【パリ同時多発テロ】イスラム国、犯行声明で西洋社会への「ガズワ(侵略)」正当化

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【パリ同時多発テロ】
イスラム国、犯行声明で西洋社会への「ガズワ(侵略)」正当化

 【カイロ=大内清】イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」は、イスラム世界を統治・拡張する「カリフ(預言者ムハンマドの後継者)国」の再興を唱え、共鳴者を傘下に吸収することで影響力を拡大してきた。14日の犯行声明はパリ同時多発テロを「侵略」と位置づけ、西洋社会を共存不可能な敵とみなしていることがうかがわれる。

 声明は一連のテロを「神の祝福を受けたガズワ(アラビア語で「侵略」)」と呼んでいる。これはイスラム国の過去のテロや、国際テロ組織アルカーイダ系など多くの過激派でも用いられている表現で、元来は、イスラム教草創期の指導者ムハンマドが周辺地域を武力征服しイスラム支配を拡大したことを指す言葉だ。

 イスラム教徒にとってムハンマドの征服事業はイスラムの栄光と結びついていることから、イスラム国側には、このイメージを利用して一般信者にも自分たちの「正義」を訴えかける狙いがあるとみられる。

 また、西洋社会へのテロ攻撃を自己正当化する論理も用意されている。イスラム国はこれまで、欧米に敵対行為の停止を求める声明を発表しているが、テロは「それらの警告が無視されたためだ」(イスラム国支持者のサイト)と主張できる、というわけだ。

 イスラム国など過激派の世界観では、唯一真正な宗教とするイスラムの支配に服さない者は敵だ。犯行声明には、今後もテロによる「侵略」を続けるとの意思が明確に示されている。

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